9月20日。


母の友人たち、私の友人たちから
たくさんのメールや電話を頂戴した。


涙が出るほどうれしかった。
こんなに沢山の人に『おめでとう』と言ってもらえた。
これもみな、母のおかげだ。
私は今でも、母にたくさんの幸せを貰っている。


誕生日、という後押しもあり
私は、思い切って『特別な治療』をさせてもらえないか
もう一度看護師長に相談を決意する。


特別な治療とは『電位治療器』のことである。
ヘルストロンなどが有名だと思うが、
私が使用しているものは家電量販店で販売されているものではなく、
口コミでメーカーが年寄りなどをターゲットにし、
メーカー直売で販売しているものである。


今から約3年ほど前の、ある秋のこと。


地元のスーパーの駐車場の一部を借りて、
『健康になれますよ!』とうたい文句をかかげ、
いかにも怪しげな雰囲気の建物の中で『それ』と出会った。


押し売りなどは一切なかった。
気に入らなければいく必要はない。
その点は気が楽だった。

会社の知り合いに誘われ、
約3か月ほど母と一緒に通いつめ、
効能・効果・価格など納得して購入したものである。
あ、ヘルストロンではありません(笑)

私は購入してから3年ぐらい使用し続けているが、
口内炎がよくできる体質だったのができなくなり、
整体とも疎遠になり、
強いストレスを感じたとき以外はよく眠れるようになった。

しぃまのお腹のハゲも、
いくら病院でもらった薬を塗っても完治しなかったのに
この電位治療器で綺麗に回復したのだ!
結膜炎の完治が早かったのもこの機械のお陰だと思っている。



・・・信じられないと思うが、ホンマの話です(笑)


要は、血液の循環を良くし、
体の不調を改善しよう、という健康器具である。

それを、前病院の時からさせてもらっていた。
現病院へ移った当初はHCUへ入室していたため、
電子機器の持ち込みは不可だと固く拒否された。(当たり前の話だがw)


個室へ移動できたので、
前病院では使用許可が下りていたし、
なにより母の体は腎機能・肝機能が低下しているので
うまく毒素を排出・分解することが困難なため、
毒素が体内に蔓延し、体がむくみ始めている。

危機的状況に変わりはない。

電位治療器を使うことにより、少しでも
体内毒素が外に出れば・・・
良い方向に転がってくれれば・・・という願いを込めて、
なんとか処置させてもらえないか頼み込んでみた。


看護師長は、主治医に相談。
ほどなくして、使用許可は下りた。
使用中は心電図モニターの脈拍が異常値を割り出すので
そこだけ確認してもらい、5分間だけ処置をさせてもらった。


足がカサカサだったので、
ボディミルクローションをふんだんに使い
つるっつるになるまでマッサージを施した。


足はうるおいを取り戻し、
冷たかったつま先はほんのり温かくなった。


目が爛々としていた母は、
だんだんとウトウト状態になっていき・・・
やがて、いつのまにか寝てしまった。





翌日。


朝、父のもとへ病院から電話が入る。
血圧が低く母の出血が止まらない、との知らせを受けたらしく
真っ青になりながら私に言った。


父『すぐ病院へ行ってくれ!』


今日は商談会二日目。
11時からアポが入っていたので、
どうしても父は抜けれない。
弟も動けない状態。


私は仕事を丸投げし、すぐに病院へ向かった。


page11へつづく。