主治医『今日は人工透析の予定でしたが、今日も尿毒素の値は基準値ですので、見送りしましょうか』
先日から幾度となく、見送りが続いていた人工透析。
週二日透析を回す予定だったのが見送りとなった。
そして、6月26日(月)。
ついに、主治医から聞きたかったアノ言葉を聞くことが出来た。
『おめでとうございます。人工透析卒業ですよ^^』
やっと、腎臓の機能が復活した!!
母も私たち家族も、安堵した。
尿毒素がたまり始めれば、また透析をしなければならないのだが
ひとまずは安定という事だった。
ただ・・・・、
オシッコが出すぎているため、
若干脱水症状が出ているとの事。
身体は全体的にむくんでいる。
特に、手足が酷い。
が、血液中の水分が足りて無いようで
全体的な水分バランスの調整が難しそうだった。
喉が渇くようで、よく『喉乾いた』を連呼するようになる。
しかし、飲み水を飲ませることが出来ないため、
水分を含ませたスポンジで口の中を塗布する頻度が増えた。
リハビリは極めて良好。
ベッドサイドに座っていられる時間が、少しずつ長くなってきているし
まだ肘を上げるチカラはないが
指先から手首にかけてはかなり動けるようになり
文字盤を滑らせたり、握手をして握り返すまでに回復。
呼吸量は『260~320』あたりが平均値。
リハビリをするとどうしても体力を使うため下がってしまうが、
ベッドに横たわり、安静にしていれば問題のない数値である。
あとは・・・ひとつ、気になることが出てきた。
それは
不整脈。。。
6月27日(火)の面会は、
仕事が終わって18時回ったころに向かったのだが
何やら病室が騒がしく、看護師さんの出入りが目立った。
病棟医も病室へ来て、事の経緯を簡単に説明してくれた。
私たちが来る1時間ほど前、不整脈が出ていたとの事。
しかも、結構危険な波形だったらしい。
循環器専門医を呼び、原因を突き止めるため
しばらく病室の外で待機していてほしいと依頼があった。
不整脈が出ていることは、ICUの時もちょくちょく出てはいた。
ICU担当医の口ぶりからしても、
そんなに深刻な事でもないだろうと思っていたので
今回の不整脈は、想定の範囲内だろうと安易に考えていた。
しかし、軽視できるような波形ではなかった。
心臓が止まってもおかしくない。そんな波形だったであると。
家族に電話をしようか、判断を決めかねるほど悪い状態だった事を知る。
母の場合、血小板数値が2万台しかないため
心停止した場合、心臓マッサージはできない。
何故なら、心臓マッサージはチカラを込めて押し込むため
内臓出血をする患者さんもいるのだとか。
母が内臓出血してしまえば、命を取り留められなくなり
さらに危険が増すとの理由・・・・
心停止だけは絶対阻止したい。
≪不整脈の原因と対策≫
①人工呼吸器の酸素供給量の減少。
人工呼吸器離脱を目標に、モードをサポートに切り替え、
圧は20%、濃度を35%維持していたが、
これにより、リハビリ時は常に酸素不足だったのではないかと推測。
今後は人工呼吸器のモードと圧はそのまま、
濃度を45%まで引き上げ様子を見るとの事。
②脱水症状(血液中の水分不足)
尿の排出量が増えたので、人工透析を離脱。
血液中の水分が不足しはじめたため、
今後は点滴により水分を補うとの事。
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ひとまず、原因と対策はハッキリした。
母の不整脈は、次第に落ち着きを取り戻した。
昨日は、懸命にリハビリを頑張っていて。
文字盤を指で触るようになってきていて。
買ってきた壁掛け時計を見ながら、少し微笑んだり。
甘いものが食べたい、と連呼していたり。
寝ている顔はとても穏やかだったのに。。。
体調崩すときは急降下。。。
でも、まぁ。
入院している以上は、何もないはずはない。
辛いけど。びっくりするけど。
マラソンだって、長距離になればなるほど
体が悲鳴をあげる。
おかーさんは、病名を告知されてから3か月経ち、
入院して2か月が過ぎた。
もっと長く入院している人からすれば
『2か月しか経ってないじゃん』って思うかもしれない。
でも、ごめんなさい。。。
2か月という期間、ホントに長く感じました。
4月18日に入院生活が始まり。
4月20日に抗がん剤治療開始。
4月25日に無菌室へ移動。
5月5日に肺炎を患いICUにて人工呼吸器装着。
5月8日に顆粒球輸血処置開始。
5月16日に24時間人工透析処置開始。
5月24日に気管切開手術。
5月31日に、ICU卒業。無菌病棟へ帰還。
6月1日から口腔外科的処置、皮膚科的処置開始。
6月2日からリハビリ開始。
6月26日に人工透析卒業、オシリの管も卒業。
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そして、現在に至ります。
振り返ればあっという間だったかもしれないけど
この一件で、まだまだ長く険しい道のりなんだなぁ
と思い知らされた日でした。
おかーさん。
みんな応援してくれてます。
頑張ってるおかーさんの姿は、みんなを元気にします。
頑張ってくれてありがとう。
生きていてくれてありがとう。
おかーさんは、みんなにとってなくてはならない存在です。
頑張っていこうね。
page9へつづく。